今回紹介するバイブは、パッケージが印象的です。なんと、花札の図柄。

それなりに長いことバイブのコレクションしている私ですが、花札との組み合わせははじめて見ましたね。韓国ドラマでは、アジュンマ（おばちゃん）たちが集まって、花札に興じているシーンが、ひとつの定番ですよね。私、あれ好きなんです。何人かで集まって、おしゃべりと花札で、日常の憂さをちょっとだけ晴らす。生活者の知恵だなぁと感じます。

さ、そんな「月酔」。バイブ本体は、花札要素ゼロです！

黒いバイブ、ひと昔前は、女性の感性にマッチしないものが多くて、敬遠されていました。いまどきの黒はこんな感じ。マットな質感がベルベットのようで落ち着きを演出し、そこにワンポイントのゴールドを効かせる！　大人の女性にも選ばれやすそうです。

シンプルなように見えて、形はなかなかヤンチャだなと思います。なんたってこの角度ですよ。

挿入部がゆるやかなカーブを描くバイブは、めずらしくありません。けれど、ここまでの角度はちょっとめずらしいですよね。真横から見るとわかりやすいですが、根本に近いところから、カクッと折れている。これがどんな効果をもたらすかは、使ってみてのお楽しみ。

先端はややふっくらしているものの、このぐらいなら頭でっかちとはいえません。頭でっかち系は強烈な快感をもたらしてくれる一方で、初心者女子にはあまりオススメできないところがあります。

「月酔」は細身とはいえないもの、先がゆるやかに細くなっているので、挿れにくいということはありません。それでいて、このふっくら感が腟内でよい仕事をしてくれそう。

私はこういう、使う前に「コレ気持ちよさそうだな」というポイントを見つけてはニヤニヤしている時間が、好きです。もちろん、使って気持ちよくなっている時間のほうが好きだけどね。

クリバイブが、吸引系になっています。挿入✕吸引のハイブリッド、この人気はいつまでつづくのか？

いや、終わらないんでしょうね。中と外のダブル攻めが気持ちいいことは、誰もがとっくに知っていました。だから、クリバイブがあるのです。中外同時に振動刺激を与えられると、「どうにでもして！」という気持ちになるものです。

中の刺激も振動だけでなく、回転やピストンなどのバリエーションがあるのですから、外の刺激も吸引やタッピングなど多様になるのは、当然の流れともいえます。

人は快感に対してどこまでも貪欲になれるもの。もっともっと選択肢が増えるといいですよね。

そして、温感機能もついています。最近のバイブ、ほんと機能を盛ってきますよね～。

「今日はこのバイブを使うんだ」というときは、あらかじめ温感ボタンだけ押しておきましょうね。じわじわあたたかくなるのに、数分かかります。

このように、クリバイブがボディにしっかり固定されているタイプは、吸引機能単独では使いにくいので、セルフ前戯にグッズを使いたい場合は、別に用意しましょう。こういうときのためにも、小型のローターや吸引系がひとつあると便利です。

準備が整ったら、さあ、挿入です。黒いバイブはいかつめに見えますが、温感機能+適量の潤滑剤があれば、挿入自体はわりとスムーズだと思います。

このように本体は、わりと柔軟にしなります。でも、挿れるときは……

まず、腟にそって、まっすぐに進めてほしいのです。

そして十分な深さまで飲み込めたと感じたら、先端の角度をくいっとあげる。あ、しなくてもいいんですよ！　どちらにしろ自分の好みの“当たり方”を探求してください。

私は腟の前側（おなか側）を適度に押される感じが好きなので、自分のベスト角度を探して、セットしました。あくまでイメージですが、そのほうが恥骨に響きやすいと感じるのですね。私は、骨盤内に振動が広がっていくときに、強い快感に見舞われます。

振動の質も、非常に重要です。これまた好みなのですが、私は重めの振動がよい派です。重低音のように、腟内で、そして骨盤内で共鳴していく。それでいうと、この「月酔」の振動は、たいへん好みでした！

忘れてはいけないのが、クリバイブ。先述しましたが、ボディにしっかり固定されているため、奥までしっかり入れないとこのクリバイブはクリトリスにフィットしてくれません。吸引口はそれほど大きくないため、焦らずしっかり収めることをオススメします。

こうして、奥をいい感じに圧迫するヘッド、じわ～っと広がるような重めの振動、クリトリスをきゅきゅっと吸い上げるクリバイブ、そして温感機能のぬくもり……４つの要素があわさる瞬間がやってきます。このバイブが、存在まるごと賭けてこちらに挑んでいるようなものなので、受けて立ちましょう！

と思ったのですが、あっという間に陥落です。多くの人が、それほど時間をかけずにオーガズムに達することができるでしょう。４要素があわさる瞬間を、愉しみながら待ちましょう。