バイブコレクター桃子の大人のおもちゃレポ「FUN FACTORY STRONIC Petite」

最近読んだ本を1冊紹介させてください、『アイドル保健体育』。アイドルだって人間、そしてアイドルって外から見えている以上にハードワーク。でも本人たちはまだまだ成長途中。振付師として有名な竹中夏海さんが、アイドルの現場でずっと気になっていた月経困難症、摂食障害、身体つくり、ハラスメントなどなどについてがっつり解説(ときに取材)している1冊なんですが。

アイドルの歴史とその変遷もわかって、すごい熱量! でもこれ、アイドルにかぎった話しじゃないんですよね。ほんとなら誰でもが知っておきたいこと、大人なら子どもに聞かれてときにスッと答えられないといけないこと。でも知らないよね～。私も性についてはアンテナ貼っていても、摂食障害や身体づくりに関しては知らなすぎて唸ることばかり。
アイドル好きもそうでなくても、おすすめです。

最近はバイブレーターも多機能化する一方ですね。
以前からの現象ですが、加速していると感じます。動きの面でいうと、従来の振動、回転以外に「圧す」が加わりました。

クリバイブが付属した「ラビットタイプ」は古くから定番ですが、クリバイブ部分が吸引系グッズになっているタイプも、昨今は多いです。
中に挿入したまま、クリトリスを吸われるーー至高の2点攻めでしょう。
多機能系で忘れてはいけないのが、ピストンバイブ。これは、ドイツブランドのFunFactoryがずっとリードしてきたジャンルです。

FunFactoryではすでに、ピストンバイブがいくつも発売されています。はじめて発表したのは、2014年ごろでしょうか?
私の記憶はとてもあやふやですが、その間、弛まず、そして着実に同ブランドはピストン機能をブラッシュアップしてきました。

もうひとつ言うと、最初にメインのモデルを出し、その後にひと回り小型化したサイズを出す、というのがFunFactoryのひとつのパターンになっていると思います。
以前、来日されたアジア支部の方がお話されていたのを聞いたのですが、主にアジア方面から「もっと小さくしてほしい」というリクエストがあるようですね。わかります、FunFactoryは大きめのが多いです。やはり骨格からして違うのですよね。
ただ私が常々思っているのは、「大きい=日本人好みではない」というわけではないということです。

こう見るとすごく小さいわけでもないのですよね。
私も「STRONICプチ」を手にしたときの感想は、「言うほど小さくないなぁ」でした……失礼!
でもバイブ全般に言えることですが、数字で表されるサイズ、もしくは目で見て感じるサイズ感と、実際に挿れてみて感じるサイズ感とは違います。
それよりも“挿れやすさ”に注目してほしいんです。

そして、相性も大事。「STRONIC G」はたしかに大きい。
挿入すると腟内がバイブでいっぱいになる感じがあります。私はそれを「気持ちいい」と感じるタイプです。
万人ウケするとは思いませんが、サイズが大きいからこその気持ちよさ、というのも確実にあるはずです。

「思いがけなさを楽しんで!」っていいですね。
バイブレーターって使ってみなければわからない。特に面白みがなさそうなバイブだなぁと思いつつ使ってみたら、意外な気持ちよさに出会えることもあるし、残念ながらその逆もあります。
何年バイブを集めていても、「これは思いがけなかったなぁ!」という経験には事欠きません。

装飾的にも見えますが、FunFactoryは機能性の追求がハンパないので、ただのお飾りではないはず。

ただの取説というより、読み物が収録されたブックレットという感じ。
おまけみたいなものだろうし、後でゆっくり読めばいいや～と思っていたのですが、ちょっと開いてみるとイラストがかわいいので引き込まれます。

で、驚きの事実を知りました。
このバイブレーターは「クリトリスを刺激する」ことを目的としたものなのです。
意味わかんないでしょ?
挿入型のバイブでどうやって? しかもピストンするのに? とたくさんの疑問が浮かびます。

私たちが「クリトリス」「陰核」といっているのは、実はクリトリス全体のほんの一部。
そこから長い2本の脚のようなものが伸びて、腟を挟んでいる……これはだいぶ知られるようになってきたと思います。
どうやらこの「STRONICプチ」は、挿入しピストン刺激を加えることで、クリトリスを「中から気持ちよくしよう!」という魂胆のようです。斬・新～。
さっそく試してみないと!

高さのあるボタンだし、押すと「カチッ」という手応えがあるのが好きですね。
そういうちょっとしたところで、操作しやすい/しにくいが分かれます。

ただ最大直径約4センチで、挿入部の長さが約11センチって、やっぱり「プチ」というほど小ぶりではないんですよね。
本当に小ささを謳うのであれば、もう2周りほと小さくてもいいくらい。

でもFunFactoryのピストンバイブは、内蔵されている磁石を反発させ合うことでピストンのような前後運動を実現しているので、そうした機械部分がそれなりのスペースを占めるのでしょう。そう考えると、これ以上は小さくならないのではないかと思っています。
なので、ここでは「小さく感じるかどうか」のレポはしません!
ほかにもっと注目すべきポイントがいっぱいだしね～。

FunFactoryはしっとり感のあるマット素材が特色です。これちょっと好き嫌い分かれるところだな～と思っています。
個人的に困るのは、ほこりがつきやすいところ。でも肌に吸い付くような上質感はクセになります。

さて、セルフ前戯をたっぷりしてから挿入したわけですが……。
挿・れ・や・す・い!!!
スッとまっすぐ奥に入っていきます。
先述した素材のマット感は、潤いが足りないと滑りが悪く腟壁に引っかかるような感じがします。なので、潤滑剤はたっぷり使ったほうがいいですよ!
それで滑りがよくなったせいもありますが、ほんと滑らかに奥まで届くんです

見て、この小刻みなピストン!
ちょっと大きめな振動と見る人もいるかもしれませんが、これ腟内では、はっきりとしたピストン運動として感じられます。子宮口を突かれている感じ、粘膜とのあいだに摩擦が起きる感じ。
振動オンリーのバイブとは明らかに違うこの刺激に、腰も自然に動きます。

FunFactoryでも大きめサイズのバイブは、先ほども書いたとおり「中がバイブでいっぱい!」感があります。
ピストンすると、狭い腟をこじ開けられているような感覚になります。この強引さ、私は好きですね～。

それに対してこの「STORONICプチ」の場合は、サイズや形状のおかげか、中でリズミカルに動きます。
多めに使っている潤滑剤のおかげでもありますね。

大きめサイズで広げながら突かれたい?
小さめサイズでテンポよく突かれたい?
どちらがいいかは、好みによるところが大きいですね。

ここで思い出すのです、「中からクリトリスを刺激する」という新提案です。
私の答えは……正直よくわからない(笑)。内側から二本の脚として伸びているクリトリスを刺激するなら、大きめサイズのほうが適切なような?

でも、気持ちよさって理屈では説明できないところありますよね。
「STORONICプチ」は、最初から中も外も気持ちよくなれます!
無理せずすんなり挿入できるというのとは、気持ちよさの起ち上がりが早いんですよね。
「バイブに慣れる」ための時間が少なくて済むんです。

気持ちよさが起ち上がったら、こっちのものです。
振動で突かれるたびに奥がじわっと感じて、デリケート全体というか、腰回りまで快感が広がっていく……。こうなるともう、「クリトリスが内側から刺激されて感じている」というピンポイントなことはわからなくなります。
ただ、それこそが、クリトリスも感じ切っている証拠なのかもしれません。
中も外も気持ちよくなれる、それ以上、私は何も望まないです!