バイブコレクター桃子の大人のおもちゃレポ「Satisfyer Dual Pleasure Mauve」

去る3月にラフォーレ原宿に「ラブピースクラブ」がオープンしました。ここ「大人のデパート エムズ」とは競合に当たるじゃないか、紹介して大丈夫なのか……? と思われたかもしれませんが、日本では誰もが入りやすいオープンな雰囲気で、さまざまな商品を手に取れるショップというのが少ないので、私のなかではそうしたショップはライバルではなく、手に手を取り合う仲間という認識です。
ショップごとにコンセプトも品ぞろえもが牛、地域性というのももちろんあるでしょう。自分に合うショップを抑えておきたいですよね。秋葉原も原宿も、東京を訪れた際には行きたいところのトップに入ると思います。ショッピングついでにふらっと立ち寄ってはいかがでしょうか。

私がSatisfyerで気に入っている点のひとつが、デザインなんですよね。シンプルで、機能面重視。寒色系が使われる割合も多いと感じます。
かつて、女性が使うグッズはなんでもかんでもピンク、って時代がありました。ピンクにしときゃいいんだろ、という男性目線の表れですが、そういうのってラブグッズ以外でも「ダサピンク」と批判されるようになりましたよね。
もちろんピンク=ダメというわけではなく、考え抜かれて選ばれたピンク、洗練されたピンク、コンセプトがよく伝わるピンクだと、こちらの気持ちもアガります。

Satisfyerにもピンクのアイテムありますしね。でも全体的に、関西の人たちがいうところの「シュッとした」デザインが多く(使い方合ってるかな……?)、クールでユニセックスな印象。そんなたたずまいから、アイテム数が多くて次々と新作が発表されますが、ひと目見て「これSatisfyerだ」とわかります。
さて、今回ご紹介するのが吸引系であることは説明不要だと思います。Satisfyer、吸引系のバリエーションも豊富ですね。

右は、同じくSatisfyerの「ラブブリーズ」。最近は、こちらをビギナーさんに激推ししています。
「小型」で「吸引口が大きい」っていうのが、その理由。

それにしても、こうして見ると同じ"吸引系"ではありながら、ずいぶん趣が違いますね。
吸引系ジャンルも細分化されてきたというのは、何度も書いていますが、多機能タイプもずいぶん増えました。だから見た目のバリエーションも幅広いものになっているのですね。

……あれ、ちょっと待って。今回の吸引系、商品名が「Dual Pleasure」ですよね。つまり「二重の愉しみ」です。ということは、きっと多機能系ってことですね!?

これはもう、バイブじゃないですか。私にとっては、よく見慣れた形状です。つまりこれは、クリ吸引してよし、挿入してよしのハイブリッドタイプなのですね!

これが挿入したときにどんな感じになるのか……期待が高まります。

先ほどの「ラブブリーズ」と比較すると吸引口が小さめですが、クリを収めるには十分のサイズです。ハイブリッドタイプには「吸引と挿入を同時愉しむ」ものもあれば、「挿入と吸引を別々に愉しむ」ものもあり、今回は後者に当たります。
セルフ前戯として吸引で気持ちよくなってから挿入もありだし、「今夜は吸引だけ」「挿入だけ」とどちらか一方の機能のみに集中するのもありです。つまり、愉しみ方は自由ってこと!

私は家電でも何でも取説を読まずにとりあえず動かしてみる人で、きっと共感してくれる方もいると思いますが、今回のバイブにかぎってはちゃんと取説を読んだほうがいいです。

こう見るとわかりやすくはあるのですが、私は最初、バイブのボタンを見つけられずにいました! 取説さえ読んでいれば秒でわかるのですよ、そこを省略しようとする自分の性格……。

吸引機能としては、ごくオーソドックスといえます。最弱モードからはじめると、かなり弱いです、ささやかな吸い上げです。でもそれこそが評価できると私は思いました。
クリトリスって本当に繊細ですから、どんだけ丁寧に扱ってもやりすぎってことはありません。
いま販売されている吸引系のなかには、最初から強く吸い上げるため私でも「ウワッ!」と腰が引けることがあります。
まずはそ～っと吸い上げ、徐々に強くしていくのが正解ですね。
吸引の強度は11段階で調整できますし、最初からそんなに飛ばさなくていいのです。

オーソドックスな吸引というのは、「確実にイケる」という意味です。クリトリスをしっかり収めて、自分にとって気持ちいい振動強度を見つければ、あとは何もしないくていい。強く押し当てる必要もなく、もぞもぞと動かす必要もなく。すべてを任せて快感を貪るだけ、その先にオーガズムが待っています。

同時に、バイブのボタンをONにして振動をスタートさせてもいいですね。
重々しさが心地いい振動ですので、クリトリスの根本から恥骨にかけて、振動が染み入り、さらに快感がアップします。でも「吸われている感覚」だけに集中したい人もいると思うので、そこはお好みですね。

「今日はクリイキだけでいいかな」と始めた夜でも、途中で気分が盛り上がってきて「やっぱり挿れたい!」となることはありませんか? 私はよくあります!
でもはじめる前にはどうなるかわからないから、最初から吸引グッズ+バイブの両方を用意するのはちょっと面倒なんですよね。その点、この「Dual Pleasure」は2役をこなしてくれるから、ありがた～い存在。

むしろ、むっちりとした太さを感じます。
なのに、不思議なくらい挿れやすい!!!
横から見たときの、あの微妙な湾曲が影響しているのでしょうか。
それとも先端から根本にかけてかすかに太くなっている形状のせいでしょうか。
もちろん、吸引でセルフ前戯をたっぷりしたので受け入れ体制が整っているのもありますが、やはり形状が大きく関係していると感じます。

さらに不思議なことに、入っているだけで気持ちいいんですよ。凹凸のない、シンプルなサオ。
いつもならつい、手で抜き差ししたくなるものです。
でもこのバイブに関しては、入っているだけでじわじわと高ぶっていきます。振動が粘膜を細かに震わせ、愛液を分泌させ、快感を引き出す……そんなイメージです。抜き差しなど動きを加えるのが、もったいなく感じられるほど。

私自身は、奥、つまりポルチオが弱点で、そこを突くことでオーガズムに至ることが多いタイプ。なので、この「腟内で振動をひたすら味わう」だとイクことはないのですが、今回はそれでも物足りないとはまったく思いませんでした。
強烈ではないけれど、深みのあるエクスタシー。そんな気持ちよさで、心身が満たされる夜があってもいいじゃないですか。

スマホやタブレットに予めアプリを落としておけば、それをリモコンとして操作できます。ひとつのアプリで複数のSatisfyer製品を登録できるみたいで、すごく便利。

振動は「次にどう来るか」という予想のつかなさに翻弄されるのがひとつの悦びですが、こうして目で見ることで「あぁ、いまもこんなに気持ちいいのに、この後こんなに盛り上がっちゃうの!?」となるのも楽しいものです。
吸引だけ、バイブだけ、吸引+バイブ。手元で操作、リモコンで操作。
……自分の好きなように使えるバイブですね。ビギナーから上級者まで、ストライクゾーンは広いと思います。