チクニールのアナルファクトリー 世界初のドライオーガズム専門書!大ベストセラーの「エネマグラ教典」に迫る【後編】

こんにちは、チクニールです。アジア関係やコンピュータ関連について執筆されている作家のクーロン黒沢氏(以下、黒沢氏)の著書、世界初のドライオーガズムの専門書「エネマグラ教典」について前回に引き続き今回もご紹介したいと思いマス!
前回では第4章の比較的入門的な内容をご紹介いたしましたが、第5章からは完全に探求者編となります。

前立腺を叩き起こせ! ってすごいフレーズです。
エネマグラを突っ込んで、待てど暮らせどドライオーガズムがやってこない……。もしかしてアナタの前立腺、寝ていませんか? と黒沢氏は助言します。

そんな眠った状態を打破するのが、尿道から金属棒やカテーテルなどを突っ込んで前立腺を初期化するという荒行。エムズでも「CBT」の尿道ブジーなどがありますね。まさにこの手の商品です。
考えただけでもゾッとする方も多いと思います。それもそのはず、とにかくリスクが高いので慎重を期するのです。

この前立腺初期化というものは、最終手段と言っても過言ではありません。迷いに迷った挙句、この"道"を選ばざるを得ない場合に、その禁断の手順が詳しく説明されています。
「恐怖の尿道炎」についても記されており、いかにハイリスクであるかがわかります。

挿入する部分の殺菌はもちろん、ローションも減菌されているタイプを選ぶ必要があり、とりあえずやってみっべ! っていうわけにはいきません。より多くの知識を持って頂き、覚悟をキメた上で、やっちゃいましょう。

"良いのか悪いのかはわからないが、愛好家からの評判は良い……"という前置きで2004年夏時点で違法ではないものという、いわゆる媚薬が紹介されています(もちろん現在はとっくに規制されているものばかり)。
紹介されているこの中で一般的なものはアルコールぐらいでしょうか。かつてこんなものがあったんだぁ～という、いち資料として体験談を読んで頂きたい。「ダメ。ゼッタイ。」

アネロスの日本代理店のパインズ代表へのインタビューが載っており、エネマグラ誕生にまつわる秘話など貴重なお話が数多くあります。
内容を軽く紹介すると、エネマグラを開発したのはアメリカ テキサス州の日本人が1998年に発明されたという驚きの内容。日本やイギリスで販売を開始すると、噂が噂を呼び、世界各国から使いたい! という問い合わせが殺到したそうです。

当時は前立腺の病気や痔の治療に役立つことが期待されていたようで、まさかこんな人類がイキまくるとは夢にも思っていなかったことでしょう。また、類似品や粗悪品についての懸念がされていますが、今現在では良い意味で多種多様な種類が登場されており、ユーザーは自分にあった前立腺グッズを選べるようになっていますね。

個人サイトを営むエネマグラ伝道師の"まるる氏"へのインタビューが掲載されています。
読めば読むほど、チクニールにも心当たりのある……というか誰もが通る道なんだなぁと思います。ドライオーガズムへの期待と落胆、険しい道をたどる"まるる氏"のレベル7(ドライオーガズムに達する)までの軌跡です。媚薬を使って感度を上げたり、女性ホルモンを使った乳首開発までする、ドライオーガズムのためなら手段を選ばない感じは非常に共感できます。

ついに自作エネマグラまで登場します。かなりの使用回数を重ね、どんなデザインが自分の前立腺によりよい刺激をもたらすか、長年の経験がそれを形にしてしまいました。現在のような3Dプリンターは無い時代なので、自由樹脂で形状を作り出します。

「エネマグラ EX」を改めてじっくり観察し、いかに考え抜かれた設計なのかを黒沢氏は思い知らされます。針金を芯にして、本体を樹脂で作り上げてゆく、9つの工程で説明されており、世界にひとつだけのエネマグラを作り出します。

「指マグラ」「イボマグラ」「コロマグラ」「オトマグラ」……など見ているだけで楽しいオリジナルエネマグラが誕生しています。

イヤホンまでエネマグラ化されてしまう

1995年からアメリカでドライオーガズムの普及活動を行っている伝道師のジャック・ジョンストン氏が伝える秘法があるそうです。全米各地でセミナーを行っていて、中には72歳の老人も参加しているのだとか。
ちなみにドライオーガズムのことは「MMO [Male Multiple Orgasm(男の複数回オーガズム)]」と呼ぶそうです。ここでもやはり「ハァーアアアアア!」というような漏れ出る声がキーポイントになっており、呼吸によるPC筋のトレーニングの重要さが伺えます。

ドライオーガズムとは"男性の"射精しないオーガズムという意味であるのは言うまでもないですが、そこで性転換したらどうなるの? という素朴な疑問が出てきます。男と女が入れ替わる、いわゆるTS物はエロゲでも人気の高いジャンルです。

特に朝起きたら女の子になっちゃったッ～～! なんて日本ではよくある話……なのかはわかりませんが、有名なのは1982年に公開された大林監督の映画「転校生」があります。階段から転げ落ちた男女の身体が入れ替わってしまうというもので、2007年にはリメイク版も公開されています。

転げ落ちて男女が入れ替わってしまった実際の階段(広島県・尾道市)

話がそれてしまいましたが、階段から転げ落ちても男女は入れ替われません。(が、可能性はあります)
現実的に性転換する場合は、大まかにいえば、金玉・チンコを取ってしまうか、女性ホルモンを投与するか、に分かれます。そうすると自ずと射精欲はなくなって、オーガズムも女性に近いものになっていくという点に注目した黒沢氏。ドライオーガズムを楽しむには女性になりきる! っていうのが大切ですが、いざ女性に限りなく近づくためにと、金玉を取って女性ホルモンを投与するわけにはいかないので性転換の小話などを交えて、ドライオーガズムの心構え的なことが説かれています。

19世紀以来、人類は様々なことに電気を使ってきました。
小さな白熱灯から、電気自動車まで、目まぐるしく発展を遂げてきました、それはアナニーも例外ではありません。指やオモチャでは満足せず、ついにアナニーまで電化の波がやってきたのです。

電気屋さんなどでも手軽に手に入る低周波マッサージ機を使ったオナニーに黒沢氏は挑戦します。特に快感も得られず失敗続きな中、何を思ったか電気風呂に注目します。電極パッドを貼るだけの低周波マッサージ機ではなく、水全体から低周波が襲って全身を電気でマッサージする電気風呂なら凄いのではないか、と。

そんなこんなで早速銭湯へ出向き電気風呂へ。そして浴槽の電極部分にケツを思い切り当ててみたところ……「なんじゃこりゃああ!」というような凄まじい刺激が尻を襲ったという(勃起したらしい)。
この未知の刺激に湯船でのドライオーガズムに一筋の光が。しかしそこは男湯であることを忘れてはいけないと黒沢氏は注意喚起している。

何が最期なのかわかりませんが、とにかく道を極めた者のたどり着いた答えとでも言うのでしょうか。電気オナニー先進国、アメリカ、ドイツのグッズが紹介されています。

2005年当時、日本には電気オナニー用のグッズは一部のマニア向けに作られたものしかなく、アメリカ、ドイツの技術力を頼りにするしかなかったのです。現在では日本のメーカーも低周波グッズが充実しつつあり、今後の更なる発展が期待されます。

たどり着く先は電気になっていますが、あくまでドライオーガズムを極めるための手段です。しっかり開発をすれば「エネマグラ」「アネロス」だけで十分に気持ち良いので無理に電気に走る必要はありません!

既にドライオーガズム開発済みの方には、かなり共感できる部分があると思います。開発中の方には、開発が捗ること間違いなしです。まったく理解に苦しむ……という方には、社会勉強として手にとって頂きたいです。一家に一冊あってまず困らないでしょう。初めて前立腺グッズに手を出す場合は、この「エネマグラ教典」があればより一層理解を深められ、更なる快感へ誘ってくれます。

さあて、次回のアナルファクトリーは?
発売から数日で即完売し、メーカーも在庫切れの状態の「大島薫先生が教えるセックスよりも気持ちイイこと」をご紹介。最新のアナル事情を紐解きたいと思います!